ハンドルバーはもちろん、フレームやフォークに積極的にカーボン素材を取り入れてきた【CLEAN TRIALS 2.0】がたどり着いた新境地…。
ハンドルバーとステムをカーボンの一体成型とした【COMBO】です。
「約150mmx22.4°のステムに、ライズ約70mmのハンドルバーを取り付けた」という位のグリップ位置。ハンドルバー部分はどフラットすぎなくて、少し角度がついてるのが好印象です。
「こんなデザインにしたら、ハンドル(グリップ)位置の調整ができないじゃないか!」と思ってしまいますが…。
フロントフォークのコラムを固定する部分には、アルミ製のインサートが入ってます。で、COMBOには「0°」「2°」「4°」の3種類の角度をつけたシムが付属。
2°/4°のインサートは、プラス方向にもマイナス方向にもの調整が出来る、つまり、ステムの角度を-4°/-2°/±0°/+2°/+4° の5段階に調整できます。
「そもそも、150mmのステムじゃ長すぎる!」という小柄なライダーさんには向きませんが、「70mmライズ&ちょい曲がりのハンドル&150mmのステムで快適なポジション♪」というライダーさんにとっては、緻密なセッティングが可能です。
ハンドル&ステムの組み合わせの場合、ハンドルバーを手前に起こした/前に倒した時にハンドルバーの跳ね上げ方向が大きく変化しますが、このCOMBOではグリップ位置を変更してもハンドルの跳ね上げの向きが大きく変化しないので、このCOMBOの方がむしろセッティング幅(使えるポジションの幅というか選択肢)が広いと思います。
ちなみに、インサートの変更による前後/上下の数値の変化はこの通りです。
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水平長(mm)
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249.5 / 245.3 / 240.9 / 236.1 / 231mm |
垂直高(mm)
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133.2 / 141.9 / 150.3 / 158.7 /166.8mm |
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カーボン製だから、さぞかし軽かろうと思いきや、
カーボン製のハンドルバー&軽量なステムの組み合わせに比べると、それほど軽量とも言えません。
じゃあ、わざわざこのパーツを作った意味は…と深堀してみると。
・まずは↑上に書いたとおりのセッティングの緻密さ。
ハンドル位置を細かく追及したいライダーさんなら、このメリットは絶大です。
・従来のハンドル&ステムで、ハンドルのクランプ部分に相当する場所が滑らか。
大きく体を動かすライダーさんだと、このクランプ部分で胸を売ったりひっかいたり…という事が多々あります。滑らかに仕上げることで、怪我の可能性を排除できます。
・ガッシリ感
従来のハンドル&ステムでは、どうしてもクランプ部分の左右でハンドルバーがたわみます。
どれだけクランプ部分を幅広にデザインしても、ハンドルバーはたわんで力が逃げるし、長く使うとどうしてもハンドルバーがヘタります。
見てわかるとおり、このCOMBOのハンドルクランプに相当する部分=左右に枝分かれする部分は、かなり幅広で厚みを持たせたデザイン。
どれだけガッシリしてるか?は容易に想像できますね。
従来のステム&ハンドルバーから、この【COMBO】に変えたからといって劇的に何かが変化するわけでは無いと思うけど、コンペ志向のライダーさんや「最良の機材を!」と求めるコダワり派のライダーさんには価値のあるパーツだと思います。
正面の【CLEAN】のロゴと、ステム部分上部の▽のロゴマークに、「ブラック」と「クロームメッキ調」の2通りのカラーが設定されています。